学術機関との研究協力

長崎大学(日本)

日本アレルギー学会誌71巻(2022年)735頁より抜粋

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科では、先頃、多くの人が抱える慢性的な皮膚疾患であるアトピー性皮膚炎(AD)疾患者を対象とした機能性Tシャツ「Comfiknit」を推奨する学術論文を発表しました。

(参考文献:日本アレルギー学会誌 71巻 2022年 735頁) 、第71回日本アレルギー学会学術集会(開催日: 2022年10月7日~9日)で発表されたものです。

長崎大学皮膚科の教授複数名を共著とするこの論文は、2020年の夏季と冬季の計8週間にわたって行われた、AD患者9名に特殊設計Tシャツ(「Comfiknit Atopic Eczema 」Tシャツ)を着用させる臨床試験を受けて(参考文献:日本アレルギー学会誌 71巻 2022年 735頁) 、第71回日本アレルギー学会学術集会(開催日: 2022年10月7日~9日)で発表されたものです。

香港教育大学

スポーツウェアの組成と層構造が生理的反応と快適性に及ぼす影響 Wing Shan CHAN1, 2、Kenneth LAU2、Daniel Hung Kay CHOW1

1. 香港教育大学 健康と体育学科

2. Wealthy Step International Ltd. (香港)

本研究は、生地組成と層構造がそれぞれ異なる2つのスポーツウェア試料を準備し、それらが生理的変化と実感される快適性に与える影響を比較することを目的として実施されたもので、試料1として、2層構造になったポリエステル100%の大手スポーツウェアブランド製生地を、試料2として、3層構造になった混合素材(ポリエステル、モダール、スパンデックス)の Comfiknit生地を使用しています。

結論

スポーツウェア生地の構成と層構造が、着用者の生理的変化と実感される快適性に与える影響について検討しました。その結果、生地の組成と層構造が着用時の快適性に影響し、、快適性の指標が、素材使用と層構造の設計の違いにより大きく左右されることが示唆されました。試料2の3層構造混紡生地の方が快適性が高いという結果となりましたが、これは過去の研究でも報告されているように、おそらく水分の移動と吸収が良いことによるものと考えられます。3層構造になった再生繊維を使用していることが、本研究の主観的快適性評価において試料2を区別する要因と思われます。さらに、標本数を増やして収集されたデータを標準化することで、研究の精度と検出力を向上させることも可能です。今後、生地構造の層が着心地に与える影響について、さらに調査することが推奨されます。